1962年にジャニー喜多川(本名:喜多川潤一)によって設立された、ジャニーズ事務所。
若手男性アイドルグループを育成し、日本国内外で非常に人気を博しました。
そのジャニーズ事務所が、崩壊しました。
本記事は、この先もずっと続くと思われていたジャニーズ事務所が、なぜ崩壊することになったのか?をわかりやすく解説していきたいと思います。
芸能史に残る最も深刻な性犯罪!
50年以上前から、ジャニー氏による少年への性加害の報道は一部で広まっていました。
1999年には、週刊文春がこの問題を報じ、ジャニーズ事務所は文藝春秋を名誉棄損で訴えましたが・・
2003年には、東京高裁でセクハラ被害が認められました。
しかし、当時は大手メディアが追加報道をしなかったし、SNSもなかったので、問題はあまり広まらなかったようです。
ジャニー氏の手口は、最初は肩をマッサージしたり、体全体を触られるような感じで、そこから性被害につながっていくような流れだったようです。
被害者の心理状態は、心がすごく混乱し、自分に何が起こっているかよくわからなくて、体も固まってしまっていたそうです。
どうリアクションを取ったらいいか分からないという感じ、最終的には寝ているふりをしているしかなかった。
少年らが被害を訴えると、スタッフは、
「デビューしたければ、我慢するしかない」「我慢すれば、いい夢が見られる。皆、通っていく道だ」と答えたそうです。
それ以降、ドラマへの出演や雑誌の撮影など、仕事が増えていったと・・・
こうして、『見て見ぬふり』に終始し、何らの対応もしないどころか、むしろ辛抱させるしかないと考えていたふしがある。
このような長年にわたるジャニーズ事務所としての不作為も被害の拡大を招いた要因と言えるでしょう。
ジャニー氏は、絶対的な存在で、逆らうと
『仕事がなくなってしまうんじゃないか』『ここで断ってしまうと事務所にいれなくなるんじゃないかと』思ってしまうと・・
仲間内で性被害は“公然の秘密だった”といいます。
オーディションに呼ばれた日にジャニー氏の毒牙にかけられ、それで事務所に入らなかったというケースが多々あったそうです。
被害にあった人達は、声を上げた被害者の方たちの姿も見てきて、
でも結局もみ消されてしまっているような印象だったので、仮に声を上げたとしてもどこにも届かないんじゃないかと思ったようです。
城壁に向かって小石を投げるようなもんなんじゃないかとか、
まったくその無駄な努力にしかならなくて消されてしまうんじゃないかとか。
それに対してやっぱり声を上げる自信とか、抵抗できる自信がなかったようです。
子供ですもの、抵抗なんてできるはずがないです。
誰にも言えなくて、本当に苦しんだのだろうと思うと胸が痛みます。
ジャニーズの軌跡
ジャニーズ事務所は、1962年に誕生しました。
当初は渡辺プロダクションの系列会社としてスタートし、1968年には「楽器を持たないGS」として知られるフォーリーブスがデビュー。アイドルブームの幕開けでした。
1980年代に入り、アイドル業界は多様化の時期を迎えました。
シブがき隊や少年隊などが台頭し、ジャニーズは独自のエンターテイメントスタイルを確立。
特に光GENJIのローラースケートパフォーマンスは社会現象となりました。
1990年代に入ると、この時期に登場したSMAPはアイドルの枠を超え、バラエティや音楽、俳優業と幅広く活躍。
彼らの成功により、ジャニーズ事務所はマルチエンターテイナーの舞台へと進化しました。
1990年代後半 TOKIO、V6、KinKi Kids、嵐などがデビュー。
ジャニーズ事務所はマルチ路線が特徴的となります。
これにより、ジャニーズ事務所は多様なアーティストを輩出し、アイドルからバラエティ、音楽、俳優など、幅広い分野で成功を収める存在となっていきました。
ジャニーズはなぜ崩壊したのか
引用元:毎日新聞
2023年10月17日、ジャニーズ事務所が社名を『SMILE-UP.』に変更。
今後は被害者に対する補償を行う会社となります。
設立から50年、ジャニーズ事務所は日本のエンターテインメントで頂点に立っていました。
しかし、2023年10月17日その歴史に幕を閉じることとなります。
その終焉を告げたのは、創業者ジャニー喜多川氏の性加害である。
ジャニーズ事務所に所属する少年達を自宅に泊め、日常的に性的な行為を繰り返してきたのです。
被害者は数百人に上り、彼らは心に深い傷を負い、中にはうつ病になり自殺願望を抱いた者もいたそうです。
“戦後最悪”とされる性加害は、海外でも大きく報じられました。
ジャニー氏の権力と影響力は絶大であり、彼の行動を告発することが難しかったようです。
問題が長い間放置され、隠蔽されてきたことも問題でした。
ジャニーズ事務所は業界のトップであり、多くの人々がその名声を崇拝していました。
ジャニーズ事務所では、長らくジャニー喜多川とメリー喜多川の二人が、タレントのプロデュースと会社運営の全権を握ってきました。
そのため「それ、ちょっとおかしいんじゃないか」「噂、聞いたぞ」といった言葉を言えない、
それに反応してはいけない空気が広がっていたようです。
外部専門家の調査報告によれば、多くの従業員が性的な問題に気づいていたとされ、
しかし、会社内では何も変わらない状況が続いていたそうです。
ジャニーズ事務所は創業者であるジャニー喜多川のカリスマ的な存在によって支えられ、
しかし、性的な問題から目を背けていた異様な雰囲気が漂っていました。
さらに、マスメディアの沈黙も、被害を拡大させた一因でした。
このような状況の中で、ジャニーズ事務所は強固な絆を生み出し、日本でトップの知名度を誇る企業となってきました。
しかし、同時に、性的な問題に対しては見てみぬふりをする「得体の知れない孤独な空気」が広がっていました。
そもそも、一体何が、これだけの被害を生んだか。
それが、なぜ、これほど長い間、放置、隠蔽されてきたのか。
しかし、顔出し実名告白する元アイドルが次々に現れ、勇気ある告発と、それを支える世論の広がりによって、もはや『知らなかった』では済まされない状況にまで追い込まれ、ジャニーズ事務所は崩壊しました。
藤島前社長は、性加害を放置した責任を認め、
「ジャニー喜多川の痕跡を、この世から一切、無くしたい」と事務所を廃業すると決めた。
被害者たちの勇気ある覚悟が、社会に大きな影響を与え、これからも同様の事件が起きないよう、私はみんなが注意し、声を上げる必要があります。
ジャニーズのタレントの今後
ジャニーズは「スマイルアップ」と社名変更します。
スマイルアップ社は芸能マネジメント業務から撤退します。
被害者補償に特化した会社となります。
なのでスマイルアップ社に所属タレントはいなくなります。
所属タレントは今後新設される会社(社名未定)とエージェント契約をするかしないかの選択をすることになります。
エージェント契約ですので、今までのような○○芸能事務所所属といった肩書は無くなります。
契約しないタレントも出てくるしょう。
他事務所へ移籍したり、独立して個人事務所を設立する人も出てくるでしょうね。
実際、タレント達の退所が続いています。
理由は、色々あるとは思います。
ただ、これからも続く人が現れる可能性はありますよね。
今までのようなジャニーズ事務所は社名だけでなくシステムもなくなります。
いま所属してるタレントはみんなバラバラになります。
「同じ事務所」ということがなくなります。
とはいえ、ジャニーズの名前が変わることはあっても、事務所自体は潰れることなどないでしょう。
ただ、何十年もテレビが黙殺してきた芸能界の闇でしたから、故人による過去の問題であっても、
ジャニーズ事務所がある程度世間が納得するような対応をしなければ、事務所へのバッシングは強まるでしょうね。
まとめ
今回は、「芸能史に残る最も深刻な性犯罪!ジャニーズはなぜ崩壊したのか:わかりやくすく解説」という内容でまとめてみました。
子供の頃から見ていた、当たり前のように存在していたものが眼の前で崩壊。
ジャニーズもまた私の青春の一部でした。
今後どのような結末が待っているかはわかりません。
でも、夢を持って入所してきた子達のためにも、これから立て直して頑張って欲しいと思います。