独身税論争

かほく市で「独身税」というのが2017年にちょっと話題になりました。

でも、それは市の見解じゃなくて、ただの意見交換会の提案だったそうです。

それがネットで広まって、大変なことになったようです。

未婚者に関する税金の提案って、なんかすぐに騒ぎになっちゃいますよね。

で、最近政府が「独身税」を導入するのでは?ってウワサがネットで広がっていて、SNSでは賛成と反対の議論が激化しているようです。

ここでは、もし独身税ができたら結婚できない人たちはどうなるんだろうっていうことを考えてみたいと思います。

また、賛成派と反対派の意見もわかりやすく解説していきますので、興味ある人は読んでみてください!

独身税とは?

独身税というのは、その名の通り独身者に課せられる税金のことです。

一番の狙いは、独身者に税金をかけて早く結婚するように促して、未婚や晩婚、それに続く少子化問題にブレーキをかけるって感じらしい。

独身税の導入は、日本の大きな課題である少子化に対する一環として期待されているようです。

それに、独身税が実施されれば、既婚者の負担が軽減されるって側面もあるそうです。

既婚者は身体的にも精神的にも独身者よりもっといろいろな負担があるから、その負担の差を税金で調整しようというのが、独身者負担と配偶者優遇の政策。

賛成派と反対派の意見を徹底解説!

「独身税」に対しての、賛成派・反対派の方たちの意見をまとめてみました。

賛成派

独身税 賛成

引用元:Peggy_Marco.jpg

独身ってほんとずるいと思いませんか?
わたしたちが必死で未来の納税者を育てている間に
お金を好きに使って遊んでるんですよ?

独身税を月3万くらい取って
未来の納税者を育てているわたしたち子持ち様にありがとうございますって配って欲しい。

そもそも、年金とか社会保険みたいな社会保障費って、
自分が負担した額を回収してるわけじゃないから、
自分が働けなくなった時に年金とかの原資を作ってくれるのは、
次世代の人たちなのよね。

結局、子供を産み育てた人の労力で新しい労働人口が確保されていくので、
独身、子無しもその恩恵を受けるんだよ。
だったら、子供を産んでる世帯を優遇しよう
って自然なことだと思うんだけどね。

独身の給料の90%を独身税として徴収して子供がいる夫婦に配るべきだと思います

独身は自分のためだけにお金を使うから増税
既婚者は次世代の税収を担う子供にもお金を使うから減税。
が公平だと思う。

身勝手に生き、子孫繁栄をさぼった意味でも
税金をがっぽり取るべきですね

独身税は必要だろう、独身者にも子育ての応分の負担をしてもらおう

既婚者よりも独身は20年くらい寿命が短いという統計も出ているので、どうせ一人で孤独死するだけなのだから、独身税払ってほしいですね。

読んでいくうちに、段々と独身税の狙いの趣旨がズレてきているような気がします。

反対派

独身税 反対

引用元:Peggy_Marco.jpg

結婚したい相手もいないのに、独身だと税金を取られるとかおかしいです。
独身でいるのにも、それぞれの事情があります。
収入が少なくて結婚どころじゃない人だっているのに、
結婚しないと罰金とは、酷すぎますね。

好きで子供産んだくせに、育てさせられてる、お金がかかるなんて文句言っても仕方ない。
それに独身で子供持ってる人もいるよ?シングルマザーは多いでしょ?

結婚して子供持ちたくても、現実的に自分で養うので手一杯という若者は多い。

恥ずかしいよ?子供がいるなら子供がかわいそうだよ。産まなきゃよかったとか、子供がいるせいで自由にできないって思ってるってことでしょう?

子供は誰が作ったの?
これじゃ虐待する親と思考は同じじゃん。
子供は邪魔者、世間の目があるから、嫌だけど育てるしかないってバレちゃってるじゃん。

他人のお金目当てにせず働きな。働いてるなら給料増やす努力しなさい。

旦那と死別したシングルマザーからも独身税を取るんですか?

低賃金だから結婚無理って人からも取るのですか?

勝手に結婚しておいて、独身の人から金取れって自分勝手過ぎるでしょ。

収入が減って子育て苦しいってこと?
だとしたらその原因は?独身関係あんの?
つまるところ、景気が悪いってことでしょ。

価値観の押し付けは嫌だなあ。
結婚するのもよし独身でいるのもよし。
ライフスタイルの多様化、いいんじゃないの。
そもそも、独身者の何が気に食わないの?
あなたの生活を壊したとか?単なる私情!?
日本を借金まみれにしたのは独身者?
責める相手まちがってない?

独身者に課税なんて、まるで独身が罪みたいじゃないか。

既に独身者に対して所得税、住民税をいっぱい取っているではないか。
控除などでどれだけ優遇されていないか知らないからこんな話が出るのだ。

普通に考えればわかることですが、仮に子供がいる夫婦がいたとします。
その子供たちが独身税を払う事になる想定がされていない時点で、何も考えていないのかなぁと。

障害者や子供が産めない人達は、わざわざ子供が産めない認定書等を掲げないと税金控除が受けられない、そういったレッテルを貼られる精神的苦痛を味わう事で裁判も絶えないですし、裁判も国が負けるでしょう。そういって国民から時間を搾取する非合理的な発想。

独身がずるくて得すると思うならあなたも結婚しなければよかったのではありませんか。
結婚する、しないは自由。
人に批判される筋合いはありません。

未来の納税者を育てているのではなく、納税者候補を育てているのですよね。

その納税者候補が必ず納税をする保障もありません。未納者になるかも知れませんし、非課税者になるかも知れません。
独身でいるか、結婚するかは自由意志で決定されています。他者から批判されることではありません。

子持ちですが独身税はいると思いません。子供を育てるのに税金たくさん使ってもらってます。

扶養手当や児童手当等貰ってますし学費の無償化とか。
これ以上使ってもらわなくても自分が欲しくて生んだ子供十分です。
お金で変えない物与えてもらってますので。
人のお金頼らないと子供作れない人は作らないほうが良いと思うけど。

独身者の方もいろいろ事情があるでしょうから、結婚するしないは自由でいたいだろうし、独身だからといってみんなが遊んでいると思われるのもちょっとどうなのかな~

結婚できない人々への配慮は?

結婚出来ない人って、ほんとにいろんな事情があると思います。

ただ、今の時代したくないっていう人が多いのも事実。

ここでは、ほんの一例ですが、こんな事情の人たちもにも独身税は払う義務があるのか?という観点で観ていきます。

結婚したくても出来ない人

非モテ

結婚相手を探す事が大変な立場に置かれている人もいます。

独身税という名前のもとで、非モテの人、すなわち容姿に自信を持てない人々からお金を徴収する仕組みになれば、それは社会的に公平とは言い難いものとなります。

美貌に恵まれていないことが理由で結婚に困難を感じている人たちは、さらなる経済的負担をかけられることになります。

容姿の整形に成功しても、そのための軍資金を「独身税」として支払わなければならないならば、これは不当な制度となります。

結婚は人生の中で重要な選択の一つであり、その際に容姿だけでなく、個々の魅力や人格が尊重されることが理想です。容姿に自信を持てない人たちが結婚に前向きな選択をするためには、社会全体が彼らを支え、差別的な仕組みを排除することが求められます

 

経済的に苦しい

今の日本では、結婚が難しい状況が続いています。

正社員の仕事も少なく、あっても給与が十分でないため、結婚しても貧困に陥る可能性が高まっています。

政治の機能不全も深刻であり、子供の将来に対する希望が薄れています。

 

結婚を望んでいる人たちにとって、この経済的状況は厳しいものです

 

独身税という制度が導入されれば、これが逆に経済的負担を増やし、結婚をますます難しくすることになります。

現状では、経済的な不安や政治の課題が婚姻に対するハードルを高めており、社会全体でこれらの問題に取り組むことが求められているのではないでしょうか。

家庭に事情があって結婚出来ない人

親の介護が非常に大変で、結婚という選択が難しい状況にいる人もいます

親が健康上の理由でサポートが必要な場合、結婚どころではなく、親の世話をしなければなりません。

自分の家族ですでに手一杯で、結婚に向けてのステップを踏む余裕がない状態です。

このような状況では、結婚を望む人々にとって独身税はますます重い負担となります。

社会は、家庭の事情や介護の負担に直面する人々をサポートし、包括的な支援体制を整えることが求められています。

持病があって生活するだけでいっぱいいっぱいの人

生まれつき病気を抱えたり、突然大病にかかり治療が優先される状況にある人々に、「頑張って働いて納税してください」と言うことは現実的ではありません。

これらの人たちは、病気や治療に対処しながら生活を維持するだけで精一杯で、通常の働き方が難しいことがほとんどです。

持病や大病を抱えている人々が結婚を望んでも、その状況によりますが、生活の充実度や経済的な安定が難しいことがあります。

こうした人々に独身税を課すことは、ますます負担をかけることになり、社会的には理解され難いものとなります。

社会は、病気を抱えた人々やその家族をサポートし、医療制度や福祉制度が十分に機能するように整備されるべきです。

生まれつきの病気や突然の大病に苦しむ人たちが、社会の理解と支えを受けながら、生活を営むことができるような仕組みづくりが必要です。

子供が産めなくて結婚を迷う人

結婚はしたいけれど子供を産むことが難しい女性が多く存在します。

生理的な理由や病気による制約、その他の理由が考えられます。

こうした人々に対して、「子供を産まないから国への貢献が足りない」といった考え方は無理があります。

子供を産めないことが個々の事情であり、そのような言い方は無理解で不適切です。

社会は、子育てが難しい状況にある人々を支援し、包括的な制度や理解を提供する必要があります。

独身税や子供が産めないことを理由にした課税は、公平でなく、個々の事情を考慮する社会的な枠組みが求められます。

子供が作れなくて結婚を躊躇する人

男性が子供をつくれない身体の状態の場合もあります。

彼女がいたとしても、彼女が子供を産むことが難しくなるという事実に向き合わざるを得ません。

最終的にはお互いの未来における夢と現実のギャップが大きすぎて、別れを選ぶことになることもあるかもしれません。

このような状況では、結婚を躊躇する男性に独身税を課すことは妥当ではありません。

彼自身が生物学的な理由で子供をもてないことに対する悩みと向き合い、それを考慮しながらの決断を下すことを考えるからです。

社会は、個々の事情や選択を尊重し、理解を示すべきです。

シングルマザー・ファザーは?

独身とは、婚姻していない状態を指します。

このため、シングルマザーやシングルファーザーも独身とされます。

熟年離婚を経て高齢者が再び独身となる場合もあります。

シングルマザーやシングルファーザーに対して独身税を課すことは、その家庭の事情や状況を考慮しない不当な課税となります。

同様に、熟年離婚した高齢者も、再び独身となりますが、その場合も個々の生活状況を考慮し、公平な税制度が求められます。

独身税を課す場合は、慎重に対象を検討し、社会の多様性や個々の事情を尊重する仕組みを整えることが重要です。

独身税に対してどう思うか?

考える男性 

引用元:kittycat1111

確かに、生活が苦しくなるほどの高額な独身税は行き過ぎではないでしょうか。

そのような負担があれば、結婚や子供を産むことを余儀なくされ、結果として幸福な家庭が築かれない可能性も考えられます。

また、精神的な負担からくるネグレクトや虐待のリスクも高まるかもしれません。

 

その上で更なる独身税を課すことは、独身者の生活をさらに困難にするだけでなく、不公平と感じることでしょう。

さらに、独身者や子供のいない夫婦に対して税負担をかけることは、自殺者が増えるだけで解決にはなりません。

むしろ、社会全体でのサポートや理解が必要です。

不妊治療や独身生活には様々な事情が絡んでおり、それを線引きすることは難しいでしょう。

また、子供がいない夫婦も老後の準備をしなければならない現実があります。

独身者や子供のいない夫婦への追加の税負担は、公平性や理解を欠いた政策と感じられます。

相互理解と協力を大切にすることが、社会全体にとって良い方向に進む一歩となるのではないでしょうか。

もし導入されたらどうなるだろう?

確かに、独身税導入による懸念点がいくつか挙げられていますね。

結婚において、収入を奪われることが少子化を促進しかねないし、生活が厳しくなると国外へ移住する人も増え、その結果、人口が減り年金負担が増大する可能性も考えられます。

また、偽装結婚が増え、本来なら愛情ある家庭が築かれるべき場面で、形式的な結婚が増えることは社会全体に悪い影響を与えかねません。

子供を持つことが目的でない結婚が増えたとしても、幸せな家庭が築かれる保証はありません。

さらに、乏な独身者にとって独身税は追い打ちとなり、結婚が難しくなります。

経済的に厳しい状況でさらなる負担をかけることは、彼らにとっては非常に過酷な状況になりかねません。

独身税導入には様々なリスクが伴うことが考えられ、その影響が社会全体に及ぶ可能性があります。

社会的な問題に対処するためには、単純な解決策ではなく、様々な視点からの検討が必要ですね。

考えられる対策はあるのか?

考える女性

引用元:GoldenViolinist

まず「独身税」という名称は抵抗感がありますね。

代わりに、年金保険料や消費税の増税を通じて財源を確保し、子供に対する補助や控除を増やす方が良い提案です。

国の教育予算の割合が子どもに対して不足している現状も改善が必要です。

出生率が低下している今、子供を望む人たちを支援し、その気がある人たちを応援することが大切です。

独身者や子供のいない夫婦に課せる「独身税」に反発が多いため、子供1人につき夫婦共に所得税を生涯◯%減税するなどの優遇策はどうでしょう?

相対的な視点で、減税に焦点を当てることで反発も少なくなるかもしれません。

さらに、「子供控除」を創設し、年金手当を手厚くする考えもあります。

子供のいる家庭を支援し、子供が将来担うべき社会への貢献を強化することが目的です。

これにより、富裕層ほど子供を育むモチベーションが高まると期待されます。

独身者や子供のいない夫婦に負担をかけるのではなく、子供を持つことが報われるような税制や支援策を検討するべきです。

児童手当の増額や所得税優遇を通じて、公平かつ社会全体のバランスが取れるような政策を考える必要があります。

最後に

独身者と既婚者の意見の違いって難しいですよね。

確かに、独身者は自分のお金を自由に使い気楽に過ごせることができると思いますし、その点では羨ましいと感じることもあるでしょう。

結婚したきっかけについては、人それぞれ。

無理に結婚させられたり、好きでもない相手と結婚したりすることもあるかもしれませんが、多くの人は愛情やパートナーシップを求めて結婚するのではないかと思います。

子供を産んで、社会への貢献や将来の納税者を育てているという発言もみられましたが社会に貢献するために結婚されたわけじゃないですよね?

結婚は多くの価値観や動機がからみあって成り立つものですし、子供を持つことがその一部になることもあります。

確かに、扶養手当や子ども手当、健康保険などは社会的な仕組みで支え合っているものです。

ただし、その仕組みは独身者も含めて社会全体で成り立っているものであり、単一のグループが支えているわけではありません。

独身税の提案も一つのアイディアですが、社会全体での公平性や理解が求められます。

税金の使途や社会制度に対する考え方は人それぞれですが、お互いに理解し合いながら良い社会を築いていくことが大切ですね。